ラテンアメリカ 出会いのかたち
- 著 :清水透
- 所 属:経済学部
- 出版社:慶應義塾大学出版会
- 初版年月日:2010
- 形 状:A5判/427頁
- ISBN:978-4-7664-1723-4
- 定 価:3,675円(税込)
14人の執筆者は全員慶應義塾大学の教員。内容は、なぜ我々はラテンアメリカ研究を始めたのか、どのように研究を進めてきたのかという14人分の自分史や体験談。我々がこのような本を作った理由は何であろうか。同じ大学にこれだけのラテンアメリカ研究者がいるのだから本でも出そうか、ということになった。では、我々に今必要な本は何か? 学生にもっとラテンアメリカへの関心を持って欲しい。ならば入門書か? しかし、入門書はすでに数点、世に出ているし、そのような本を学生に紹介してもいる。それでも、ラテンアメリカに関心を持ってくれる学生は多くはない。入門書的な知識を蓄えたからとて、ラテンアメリカのように日本から物理的にも心理的にも遠い地に関心を持たねばならない理由を、学生自身が見つけられないのだ。
それでは、そもそも我々自身、なぜそのような遠い地に関心を持ち、研究をしているのか。それをこそ伝えることで、学生たちにも同じようにラテンアメリカへの関心を持ってもらえないだろうか。そのような考えから本書が生まれた。執筆者の専門は歴史学、文学、文化人類学、政治学など、フィールドとする国もメキシコ、グアテマラ、チリ、ブラジル、アルゼンチンなど適度にばらけている。なお、14人のうち日吉所属の専任教員は、井関睦美、坂田幸子、瀧本佳容子、伏見岳志、本谷裕子、八嶋由香利、安井伸、横山和加子、そして大久保の9人。日吉の教員が圧倒的に多い。