鳥たちのフランス文学
- 著 :岡部杏子 福田桃子(編著)
- 所 属:経済学部
- 出版社:幻戯書房
- 初版年月日:2024年2月
- 形 状:四六上製 352頁
- ISBN:978-4-86488-294-1 C0098
- 定 価:3,400円+税
鳥はもはや〈人間にとって手が届きそうで届かない存在〉ではなくなったのだろうか。
18世紀の自然誌から、デボルド゠ヴァルモール、ジョルジュ・サンド、バルザック、ヴェルヌ、ビュトール、プルースト、ルーセル、ブルトン、ボヌフォワ、マリー・ンディアイまで――18世紀から21世紀にいたるフランス文学の世界を飛び翔る鳥たちの姿を渉猟、精読する。
【目次】
序(岡部杏子)
1 セストスの鳥、高潔な鳥、鉤状嘴の鳥――自然誌から鳥類学へ(中村英俊)
2 サヨナキドリが歌うとき――マルスリーヌ・デボルド゠ヴァルモールの死生観(岡部杏子)
3 ジョルジュ・サンドとバルザックのいくつかの小説における鳥と剥製(博多かおる)
4 神ジュール・ヴェルヌと鳥たちの世界(石橋正孝)
5 ゴモラの鳥たち――『失われた時を求めて』におけるつがいの幻想(福田桃子)
6 レーモン・ルーセルにおける鳥の調教と詩(新島進)
7 シラサギが飛び立つまで――アンドレ・ブルトンにおける«aigrette »(前之園望)
8 鳥の影の主題による変奏――イヴ・ボヌフォワの二篇の詩をめぐって(三枝大修)
9 ハシボソガラスと血――マリー・ンディアイ『魔女』における鳥(笠間直穂子)
あとがき(福田桃子)