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『チャタレー夫人の恋人』と身体知 精読から生の動きの学びへ

  • 著  :武藤浩史
  • 所 属:KMD
  • 出版社:筑摩書房
  • 初版年月日:2010
  • 形 状:四六判/304頁
  • ISBN:978-4-4808-3811-7
  • 定 価:2,940円(税込)

本書は、「生きることは動くことである」という動的世界観に基づき、一冊の本を徹底的に読みぬくことで本の外の世界の体験に導かれるような読書体験の大切さを、世界で最も誤解されている名作小説D・H・ロレンス『チャタレー夫人の恋人』の精読を通して例証し、さらに、読書を通して本の外の世界に導く慶應義塾大学身体知教育の実践例を、その意義とともに紹介する。第1章「生きよ、すっと、そっと、静かに、動け」で全体趣旨を簡潔に提示し、第2章「『チャタレー夫人の恋人』の現在、作者の人生と仕事と時代」で、作品受容の歴史と現在、および作者ロレンスの紹介を行った後で、第3章「精読1――時代の悲劇、個人的な悲劇、異性愛と性交のかなたの身体知の学び」と第4章「精読2――性交から生の動きへ」において、テキスト精読を通して『チャタレー夫人の恋人』がいかに通念とは異なり、性交と異性愛の物語ではなく、異性愛を超越した身体の動きと叡知の話であるかを示した。最終章「生の動きと身体知教育――体と言葉のコミュニケーションとコミュニティ構築へ」では、小説テキストに示されるこの身体知を大学教育の現場で伝える試みを、その歴史的・社会的意義とともに、紹介した。

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