水痘ワクチン定期接種開始後の学童における水痘疫学状況および血清抗体価の変化について
研究表題 | 水痘ワクチン定期接種開始後の学童における水痘疫学状況および血清抗体価の変化について | ||
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発表年 | 2021 | ||
系統(大分類) | 生物系 | ||
分野(中分類) | 医歯薬学 | ||
分科(小分類) | 内科系臨床医学 | ||
発表者 | 発表者名 | 康井洋介
ヤスイ ヨウスケ |
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所属 | 保健管理センター | ||
関連サイト | |||
共同発表者 | |||
概要 | 本邦では2014年10月に水痘ワクチン2回接種が定期接種に導入された。以降、水痘患者の報告数は減少している。水痘患者との接触機会の減少は、水痘への免疫に関するブースター効果の減少につながることが予想される。我々は2007年および2008年に小学校に入学した児童と、定期接種開始後の2017年に小学校に入学した児童を対象にワクチン接種歴、水痘既往歴および小学校入学時の水痘IgG抗体価について後方視的に検討した。 水痘ワクチン1回接種率は、2007-2008年67%に対し2017年では91%であった。水痘の既往歴がある者は2007-2008年41%に対し2017年では19%であった(P<0.01)。ワクチン1回接種後に水痘に罹患したブレイクスルー水痘が水痘既往者に占める比率は2007-2008年38%に対し2017年では58%であった(P<0.05)。ワクチン1回接種者のうち水痘既往がない者における水痘IgG抗体陽性率は2007-2008年50%に対し2017年では29%であった(P<0.01)。ワクチン2回接種者における水痘IgG抗体陽性率は43%に過ぎなかった。定期接種導入後は、児童における水痘既往歴のある者およびワクチン既接種者の水痘抗体陽性率は減少していることが本研究より明らかとなった。 | ||
ポスター |